私に似たあなたへ

不定期更新になりました。月に1度は更新できると思います。

寝たいときは、寝太郎になってもいいという話

こんばんは竜之介です。
 
今日は頑張って病院に通院しました。
 
私だって一週間前から覚悟しておけば
人ごみの中であっても向かっていけるのです。
 
もちろん、
 
反動が出るので帰宅してから
5時間は泥のように寝ていたのですが
それは攻めても仕方がないというものでしょう。
 
私にしては頑張ったのです。
 
お陰で更新予定日の19時を過ぎてしまっているわけですが
それもまたご愛敬というものです。
 
さて、
 
夜に8時間寝て、帰ってきてからも5時間寝る。
 
こういった風に寝てばかりの人間のことを
『寝太郎』と表現することがありますね
 
・・・・
 
ないですか?
 
少なくとも私の周囲では
『寝太郎』と表現されていたのです。
 
お察しの通り、
 
言葉の由来は昔話の『三年寝太郎』にあります。
 
すこし興が乗ったので
今日は(興だけに)『三年寝太郎』の話をしましょう。
 
いくつかバリエーションがありますが
 
3年間、仕事もせずに寝てばかりいた男が
ある日突然起きて大きなことをやり遂げる

 

基本的にはこういった話です。
 
バリエーションがあると言ったように
寝太郎にはいくつかの展開があるのです。
 
特に好きな話があるのですが
生憎ネット検索では見つかりませんでした。
 
なので近い話を引用しましょう。
 
むかしむかし、とてもなまけ者の息子がいました。
 息子は毎日ご飯をたらふく食べて、あとはグウグウ寝てばかりです。
「お前も寝てばかりいないで、少しは働いておくれよ」
「・・・・グー」
 お母さんが頼んでも、息子はいびきで返事をするだけです。
 息子が少しも働かないので、この家はとても貧乏でした。
 そして寝てばかりいるこの息子を、みんなは『寝太郎』とよびました。
 
 そんなある日、寝太郎が突然ガバッと起きあがると、お母さんに言いました。
「白い着物と、えぼし(→むかしのボウシ)を買っておくれ」
 寝てばかりの寝太郎が突然しゃべり出したので、ビックリしたお母さんはあわてて町へ行って白い着物とえぼしを買ってきました。
 寝太郎は白い着物を着てえぼしをかぶると、隣の長者(ちょうじゃ)のところへ出かけていきました。
 そして長者の家の広い庭に生えている高いスギの木にスルスルと登ると、長者に低い声で言いました。
「これこれ、長者どん」
 木の上の白い着物の寝太郎を見て、長者はてっきり神さまだと思いました。
「へへっー。これは神さま」
 ペコペコと頭を下げる長者に、寝太郎は言いました。
「そうじゃ、わしは神さまじゃ。これから言うことを、良く聞くのだ。この家の娘を、隣の寝太郎の嫁にするのじゃ、言う通りにしないと、天バツが下るぞ!」
 長者は頭を地面にこすりつけて、あわてて返事をしました。
「ははーっ。神さまの言う通りにいたします」
 
 やがて長者の娘はお金をたくさん持って、寝太郎の家へ嫁に来ました。
 それから寝太郎と嫁さんとお母さんの三人は、持ってきたお金で幸せに暮らしました。

 

読んでみるとこの話でも中々に面白い。 

 

寝太郎の面白い点

 

私が一番好きな方のバリエーションでは、
神様に化けるための道具を親に用意してもらうのではなく

夕方までかかって鳩を自力で捕まえてきて
夜なべを捕まえた鳩をきれいな紙で飾け、足に鈴をつけた
という話で

長者の持ってきたお金で幸せに暮らしましたの所は、

お嫁さんをもらってからというもの
人が変わったように働き者になりました。
 
こうして家は末永く栄えました。


という話だったのですが
大まかな流れは引用したお話であってます。

 
私にとっては
 
ずっと寝ていた人間が夕方までかかって
自力で鳩を捕まえて徹夜で飾りつける
 
というシーンに人間味を感じて好きだったのです。
 
人間味を感じて好きといっても
真面目に考えるととんでもない話で
 
神様に化けて人を騙し
天罰をチラつかせて脅して
長者さんの娘さんを嫁にもらうと
 
子供達に楽しく聞かせようとするばかりに
詐欺罪に脅迫罪と引っかかる話になっているのです。
 
それが面白いといっても
 
『三年寝太郎』の話が伝えたいのは
「人を騙すのはいいぞ」という話ではないと思うので
悪知恵も知恵のうちということで犯罪行為には目をつぶりましょう。
 

おわりに 寝太郎から得ることができる教訓
大人の余裕で犯罪行為には目をつぶったわけですが
次は物語のメッセージに目を向けましょう。
 
ざっと見直すだけでも
寝太郎の話には教訓ととれるものがあると思うのです。
 
  1. ずっと寝ている人間はいない
  2. 人はたっぷり寝ることで力を出すことができる
  3. 特に自分の子供には「常に全力で動け」と強いてしまうものだ
 
この3つです。
 
昔の人もこのように感じていたのかもしれないと思うと
何となく、むず痒くなります。
 
その一方で、
 
休むことの罪悪感を軽くしてくれる良い話だと感じます。
 
私が今日だけで13時間も寝太郎に興じたのは
 
次に力を出すためだったのだと
強がりを言えるくらいに元気も出ます。
 
『三年寝太郎』は力を秘めている良い昔話だと思う。
寝たいとき、疲れている時は寝ててもいい。
 
という話でした。