私に似たあなたへ

毎週土曜日の19時に更新します。

ヒーローが好きだ。後編

前回の記事はこちらです。


時が流れて
私は大学に通いました。

 

高校を卒業する時点で全く働ける気がしない。
ひいき目に見ても自分は劣っているけれど
絶対に働かないといけない。

 

どうせ40年働くことになるなら猶予が欲しいと思い
親に無理を言って大学に入り


大学に通うためという建前で
1人暮らしまでさせてもらいました。

 

挑戦したいと思っていたけれど
周囲の目が気になってできなかったことを
十分にすることができて


とても充実していました。


就職活動の時期。

 

もうこんなに自由な時間を持つことはできない。
これから40年は働き続けないといけない。

 

そんな当たり前のことが
中々、受け止めることができませんでしたが
せめて親に学費を返すまでは頑張ろうと決めました。

 

働くことについて考えてみると
「自分のためだけに働き続ける自信がない」と言う結論がでました。


どれだけ俺は欠陥人間なんだと感じました。

 

そんな考えで就職活動をしても
うまくいくはずがありません。

 

「俺みたいなやつは死んでもいいかもしれない。

最期くらいヒーローっぽいことをしてみるのはどうか。」

とポエミーなことを思い


真面目に原発事故の作業員になろうかと考えました。


本気で考えてみると、怖くて。死にたくなくて。
作業員にはならなかった訳ですが。
口だけ野郎で今思い出しても少し恥ずかしい。


死にたくないけど、ヒーローのような仕事。
まず思い浮かんだ職業は、警察官や救急隊、消防士、看護師です。

 

さらに学校に通う必要がある職業でした。
しかし、兄弟で4年制大学に行ったのは私だけ。
学生時代に1人暮らしをしたのも私だけ。

 

これ以上親の世話になれないと感じて
上記の選択を選べませんでした。


では、すぐに就けるヒーローのような仕事は何か。


弱い頭で考えて出た結論は、高齢者介護でした。
格闘ゲームのレジェンド「ウメハラ」も

一時期介護の仕事に就いていたので、興味もありました。

 

そして、人手不足だから私のようなゴミ野郎でも入れるだろうと考えたのもあります。
今思えば馬鹿な選択をしたと思います。

 

高齢者介護ほど、未来も希望もなくて
心を壊す職業はないのではないかと今では思います。
案の定、約2年で仕事を辞めてしまいました。

 

これ以上いたら死ぬか殺してしまうと思いました。

 

「殺してしまう」と思った時
「ヒーローになろうとする私」かわからないけれど
それに近いものが壊れた感覚がしたことを覚えています。

 

「ヒーローのようになりたい」「ヒーローは強い」「ヒーローは笑顔を絶やさない」「ヒーローは他人が嫌がることも進んでやる」「ヒーローは弱い者の味方」「ヒーローは正義の味方」「私はヒーローのような仕事をしている」と思っていたのに。

 

私の中では衝撃でした。


言い訳だけならできます。
連日の夜勤と幻覚幻聴、胸を殴られた痛みや糾弾で、意識が朦朧としていた。

 

でも、そんな言い訳は通用しません。

 

「殺してしまう」と思ったことを許せなくて
「ヒーローになりたい私とヒーローが好きな私」が私を攻撃しだしました。

 

ヒーローの怒りを受けた私は
完膚なきまでに倒されました。

 

ヒーローになりたい私は
倒してもいい敵を求めていたのかもしれません。


はじめて倒した敵が自分自身だなんて
漫画のようで面白い。


おかしい。
ヒーローが好きなのに、ヒーローに倒されてる。


ヒーローはかっこいい。

 

 最後まで見てくださり、ありがとうございます。

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